福田円ゼミナール

リサーチペーパーの制作

テーマの設定

まず、グループワークでは「日中関係」、「中国の海洋進出」などグループごとに割り当てられた大きな問題領域から、ゼミ論文は「中国・台湾と東アジア国際政治」というゼミのテーマから、情報収集の出発点となるような研究テーマを見つけ出します。その後、情報の収集を行いながら、テーマをより狭いものへと絞り込みます。絞り込まれた事象・事例の分析を通して、大きな問題や構造について議論ができることを目標に、テーマを絞り込んでいってください。

 

アイデアが思い浮かばない場合、グループでイメージを共有できない場合は、「マンダラート」や「マインド・マップ」などの方法を使って、自分たちが持っている知識や問題意識を分析し、共有することも有用です。このような方法を採ってみても自分たちの発想が広がらない場合は、その問題領域に関する知識が足りないということですから、調査に便利なリンク集に挙げるような事典、年鑑、白書類を眺めてみて、自分が知らない事項やより知りたいと思う事項を探し、そこから発想を広げていく方法をお勧めします。

大学図書館での情報収集

ある程度論文のテーマが明確になったら、そのテーマに沿って、①文献リストの作成・更新→②資料の収集→③情報の整理→④テーマの絞り込み、という作業を繰り返し、問題関心を絞り込んでいきましょう。皆さんの情報収集の中心となる場は、大学の図書館とインターネット上かと思います。ここでは、大学図書館を利用した情報収集について説明します。インターネット上でお勧めする資料については、調査に便利なリンク集をご覧ください。

 

レポートを書く際の大学図書館活用方法については、法政大学図書館のHPに詳しく掲載されていますので、以下には大まかなコツを書いておきます。自分の関心にあう文献や論文が見つかったら、その文献や論文の「脚注」や「参考文献一覧」からさらに資料を選び、調査を進めてください。また、特定のテーマに関する資料については、国立国会図書館リサーチナビにも詳しい紹介があります(「アジア諸国の資料を探す」)。

 

①書籍・・・OPACで探すことができます。検索語(キーワード)は初めから長いものを入れるのではなく、単語をスペース(一字分空ける)のあとに続け(and検索)、徐々に絞り込んでいきましょう。

 (キーワード検索の例)

× 悪い例・・・「1980年代日本と中国の貿易構造」

○良い例・・・「日本 中国 貿易」など

 

②論文・・・論文検索のデータベースには、CiNii ArticlesやMAGAZINEPLUSがあります。CiNiiでは、検索した論文の本文をPDFなどでダウンロードできるものもありますが、できないものも多数あります。ダウンロードできないものに関しては、その論文が掲載されている雑誌を図書館OPACで検索し、書架から論文を借りて、印刷します。

 

③新聞・・・保存されている新聞をめくってみるほかにも、図書館には①データベースと②縮刷版があります。データベースを使うと、キーワード検索や時間(日付)を区切った検索ができるので便利です。重要なトピックや時期が分かったら、データベースや縮刷版を活用し、複数社の記事を比べてみましょう。

 

上記のような資料の収集を行う場合には、資料情報をメモしながら行うことがコツです。資料の種類によって、以下のような情報をリストアップしながら作業を進めれば、その資料をもう一度探したい時や論文に引用したい時に、スムーズに作業を行うことができます。

 

①書籍・・・著者名、書名、出版社(出版地)、出版年

②論文・・・著者名、論文名、掲載雑誌名、号・出版年、掲載ページ

③新聞・・・見出し、掲載紙(掲載面)、掲載年月日

 

利用できそうな資料は、決まった様式で文献リストにリスト・アップしてください(見本は下からダウンロードできます)。

参考文献リストの表記
リサーチペーパー制作のなかで参考文献(資料)一覧を作成する際の見本です。
参考文献リストの表記.pdf
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情報の読み方・まとめ方

一冊の文献は①表紙、②奥付、③まえがき(はしがき)、④目次、⑤本文などの要素から構成されており、本文は①章、②節(項)、③段落、④文から構成されています。目的に応じて文文献の読み方を使い分けることで、情報を得る効率があがるでしょう。内容の正確な理解にこだわらず、表紙、奥付、まえがきなどから本全体を概要を把握し、次々と読んでいくことを「多読」といいます。自分の調査に有用そうだと見極めたら、細かく、丁寧に「精読」しましょう。分からない言葉は調べながら、内容を正確に整理しながら読み進めていきます。さらに一歩進んで、その資料に書いてあること、議論の進め方や結論は妥当かどうかを批判的に検討しながら読むことを「クリティカル・リーディング」といいます。

 

資料から得られた情報は、その出所を忘れず、再度アクセスが可能なように、その都度まとめておく必要があります。どのようなツールを使って情報をまとめるのかは好みによると思いますが、いずれにせよ自分なりの統一ルールを決めて、こつこつと情報を集めることが重要です。ここでは情報をまとめるのに便利なツールをいくつか紹介します。

 ©2013 Madoka Fukuda.