福田円ゼミナール

海外研修の記録

2017年8月 台湾研修

今回は、ゼミ生のほぼ全員が参加しました。春学期の合宿やゼミの時間を使って、どこへ行きたいか、どのようなリサーチをしたいかなど、企画のコンペを行ったり、ミーティングを行ったりもしました。その結果、台北で1日、台南で1日、日台関係の現状を幅広く理解するための見学やインタビューを行うことになりました。台北でも、台南でも、多くの方のご協力があり、大変充実した研修になりました。参加ゼミ生の記録と感想(★印)を紹介しながら、研修を振り返ります。

羅福全元駐日代表

羅福全元駐日代表を訪れ、日台関係から中台関係や台湾政治の現状に至るまで、幅広いお話を伺いました。また、お昼時になると、羅元代表は私たちを台湾風のお弁当でもてなしてくださいました。

★実際に日本統治時代を経験し、混乱する時代を生きてきた羅福全元駐日代表から聞くお話は、衝撃的かつリアルであり、心に深く響いた。また、お話を聞いて、台湾の発展へ多くの貢献をした李登輝という人物の偉大さを再認識した。

台湾日本関係協会

外交部を訪れ、対日関係を担う台湾日本関係協会の張淑玲秘書長にお話を伺いました。張秘書長はまず近年の日台関係に関する包括的なブリーフィングを行い、その後ゼミ生からの個別の質問にも丁寧に答えてくださりました。

★張秘書長のお話を聞いて、主に1990年代以降、日台が互いに関心を強く持ってきたことが分かった。また、これから先もそれを継承し、発展させたいという意思を感じた。

二二八記念館

1947年の二二八事件に関する歴史的文書や写真などが展示される記念館を訪れました。

★実際に訪れてみて、二二八事件がどれだけ悲惨な事件であったかという事を想像する事ができた。その中には日本人の犠牲者についての展示もあった。罪のない普通に暮らしていた多くの人の命を奪ったのは決して許されることではない。そういった歴史を伝えるためにこの施設があるのだなと思った。

八田與一記念公園と烏山頭ダム

新幹線で台南へ移動し、日本統治時代の技師八田與一氏が中心となって完成させた烏山頭ダムについて学び、当時の住宅の再現や八田氏の銅像(左写真)も見学しました。

★烏山頭水庫に到着すると、事前に写真や資料を見て知っていたよりも、実際の景色の方が人を魅了する力をもっているように感じた。見学を通して、八田與一氏の偉大さを実感した。

玉井市場

最近は日本に輸出される機会も増えた台湾のマンゴーを扱う大型市場を見学しました。この地域は、日本統治時代から近隣の農作物が集積する場所だったそうです。皆でマンゴーかき氷を食べました。

★玉井市場は台北で見た市場とは違ったローカルな市場という感じで、賑やかでありながらも、ゆったりとした時間が流れていた。市場には見た事もない果物もあったので、見て回るだけでも楽しかった。

台南市日台関係協会

台南市日台友好協会では、日本統治時代の家屋を改修した協会施設を見学し、郭貞慧理事長から台南市と日本の諸都市の交流活動についてお話を伺いました。

★昔ながらの日本家屋を台南で見ることができて、嬉しく、なんだか不思議な気持ちになった。私たちが訪問した時は、台南と姉妹都市である日本の長崎県平戸市とのイベントが開催されており、地元の中学生たちが平戸市の文化と触れ合う場が設けられていた。

台南市政府

台南市政府では、陳宗彦民政局長が頼清徳市長のもとでの市政や、台南市と日本の関係について、ご紹介くださりました。

★お話の中でも、頼清徳市長(現行政院長)についてのお話が特に印象的であった。約188万人の台南市民を納得させる政策の一つに「4つの約束」があると陳氏は話した。派手ではないが安定した政策とその結果が恒常的に供給されることへの安心感が、市民の頼市長に対する信頼感を生んでいることが分かった。

台南市内見学

〔赤崁楼〕

多くのゼミ生は、「古都台南のシンボル」と称される赤崁楼を訪問しました。

★オランダ人によって造られたプロヴィンティア(原名)はその後、鄭成功によって東都承天府と改められ、台湾全島で最高行政機関となった。日本統治時代に、海神廟と文昌閣、五子祠は病院及び医学生の宿舎として利用された。このように様々な民族が絡み造り上げ、数度にわたり修復されたものの、当時の姿を今もなお残し続ける赤崁楼は、まさに「古都台南のシンボル」であると感じた。

〔国立台南第一高級中学〕

この学校は、日本統治時代に「台南州立台南第二中学校」として創立しました。建物は当時建築されたバロック様式の建築物で、台南指定文化財として保存されているそうです。ゼミ生の中に、祖父が同校を卒業した湾生である学生がいたため、本人が同校を訪問できるよう、陳局長がアレンジしてくださりました。本人にとっては、忘れられない思い出となりました。

 ©2013 Madoka Fukuda.